かなたの雑感記録(転職•不妊治療を経て一児の母になりました)

長時間労働と訣別するために転職。6年間の不妊治療を経て一児の母になったアラサー女子の雑観記録。

【読書感想】堀江貴文 -すべての教育は「洗脳」である~21世紀の脱・学校論~ (光文社新書) Kindle版

今回は、読書感想文です。

 

  • はじめに

 

何の本を読もうかなーとAmazonをチェックしていたら

その中に、堀江貴文さん(ホリエモン)の本がありました。

 

私が読者登録している白嶋(@idol22ws)さんという方が

下記のブログで堀江貴文さんの本を度々紹介していたのを思い出したので

この本を読んでみることにしました。

 

▼白嶋(@idol22ws)さんのブログです。

www.idol22ws.com

 

 すべての教育は「洗脳」である~21世紀の脱・学校論~ (光文社新書) Kindle

作者:堀江貴文

 

堀江さんの本って、割と目次を読むと

どんなメッセージが書かれているのか分かるので

本屋に行くと立ち読みで満足しちゃうことが多かったんですが

今回はKindle版ということでiPhoneの読み上げ機能を使って

読む」のではなく「聴く」ことにしました。

 

iPhoneの読み上げ機能の参考にした記事

soi24.net

 

 

iPhoneの読み上げ機能を使ってラジオみたいな感覚で聴いていると

ポジティブ&前向きな言葉のシャワーを浴びられるので

精神衛生上とても良いと思いました。

 

出だし一行目から

「やればいいじゃん!」

で始まります。前向き。笑

 

活字で読んでも何も感じないですが

耳元で囁かれると、前向きな気持ちになれますね。

 

◆目次◆

第一章 学校は国策「洗脳機関」である

第二章 G人材とL人材

第三章 学びとは「没頭」である

第四章 三つの「タグ」で自分の価値を上げよ!

第五章 会社はいますぐ辞められる

 

  • 第一章 学校は国策「洗脳機関」である

 第一章で語られている内容は

学校教育の歴史を紐解くと、実は、国の主導する

戦争やら経済政策やらにとって都合のいい「国民」を

「生産」するための機関が「学校」の本質なんですよーという感じでした。

 

 

 

  • 第二章 G人材とL人材

そして第二章では

「国家」なんてものはフィクションですよー

だから

「国民」なんてものもフィクションですよー

というようなことが書いてありました。

 

ここらへんを読んでいるときに

私は

「あれ?この本っていつ出版されたんだろう?」

気になり始めました。

 

理由は世界的にベストセラーになった

あの名作に書かれていたことと似たような概念が

書かれているなーと思ったからです。

 

その名作とは、「サピエンス全史」です。

 

サピエンス全史(上)文明の構造と人類の幸福

サピエンス全史(上)文明の構造と人類の幸福

 

 

 「サピエンス全史」の中でも、

昔は、ホモ属に属する動物はホモ・サピエンス以外にもいろいろいたけれど

結局は、ホモ・サピエンスという種の生き物(現生人類)しか生き残らなかった、

その理由は、

ホモ・サピエンスだけが「宗教」や「国家」など目に見えない「虚構」を作り出し

それを大勢で共有し信じる能力があったからだ、と語られています。

 

この本で語られる「虚構」について腑に落ちたとき

目から鱗が落ちたような気がして

ものすごく感動した覚えがあったので

 

「あれ?ホリエモンは、サピエンス全史が出る前から

この概念に着目していたのかな?もしそうなら、すげー!!」

と思ったので、出版年月日が気になったのでした。

 

しかし……

全然すごくありませんでした。

第二章の中で「サピエンス全史」を引き合いに出す文がありました。

 

「なーんだ……やっぱり……」

 

という訳で、違う本の書評になりそうなので

ここらへんで終わりにしますが

第二章を読んで面白いと思った人は

たぶん「サピエンス全史」を読んだらめちゃくちゃ面白いと

感じると思います。

 

ホリエモンの本に戻ります。

 

  • 第三章 学びとは「没頭」である

第三章は

学びとは「没頭」である

というテーマなんですが

これはもう、この言葉そのものが

 

「なんていい言葉なんだろう!!!!!」

 

と思いました。

私はよく「教育の目的って、結局なんなんだろう???」

と考えるのですが、

学びとは「没頭」である

という言葉は本質を突いていると思いました。

 

堀江さんは、

「学び」と「お勉強」とは別物であると言っています。

 

いわゆる学校教育に準じた数学や物理などの

お馴染みの科目などを堀江さんは「お勉強」と呼んでいます。

 

一方「学び」については次のように定義しています。

 

「学び」は、常に能動的だ。道の領域に足を踏み入れ、

新しい体験や考え方を味わうことのすべてがこれにあたる。

 

すべては、「自分で切り拓いていく」営みなのである。

ここまでだと

何となく、分かったような分からないような感覚だったのですが

次の一節で、確かに!!!!!!と思いました。

 

今学問と呼ばれている領域だって、言ってしまえば「誰かの没頭体験」のアーカイブだ。

詳細な教科書や暗記するべき公式が、あらかじめ人類に用意されていたわけではない。

どんな学問を取り上げても、その歴史をさかのぼったときに現れるのは、

「それに没頭してしまった誰か」の姿である。

 

ここを読めただけでも、この本を読んだかいがあったなぁと思います。

 

今学問と呼ばれている領域だって、言ってしまえば「誰かの没頭体験」のアーカイブだ。

 

これ、名言ですね。

 

だからやっぱり

 

学びとは「没頭」である

 

という言葉が腑に落ちました。

そして、私も「没頭」する感覚を人生の中に

もっともっと詰め込んでいきたい!と感じました。

 

では、次にいきます。

 

 

  • 第四章 三つの「タグ」で自分の価値を上げよ!

これはもう、タイトルを見た瞬間に

既視感ありまくりで、ホリエモン・オリジナルの話じゃないなーと思いました。

読み進めてみたら、やはり、教育改革活動で有名な藤原和博さんという方が

提唱した概念であると紹介されていました。

 

この章で面白いなーと思ったのは

 

「貯金型」の考え方の人は、

マインド→我慢・節約

大切にしているもの→貯蓄額

欲しいもの→安心

に対して

 

「投資型」の考え方の人は、

マインド→勇気・ワクワク感

大切にしているもの→時間(1時間でどれだけ稼げるか)

欲しいもの→自由

 

だよーという話です。

 

なぜ面白いと思ったかというと

概念自体は、目新しいと感じなかったのですが、

「私の現職の上司は、割と後者の考え方の人だったなー」

と思ったので、興味深く感じたのです。

 

自由だけど安心感がない。笑

 

そして私は

「失敗したらどうするのーーーーー」

「なぜに、わざわざそんなリスクをとるのーーーーーーー」

と不安にかられてダウンしました。

 

ビジネスマンとしては

上司の判断が正しいんだろうなーと

”頭では”分かるけど

”心が”ついていかなかった

リスクをとるのが怖かったです。

 

私はどっぷり「貯金型」の人間なのだと思います。

 

でも

自分がどういうタイプで

上司がどういうタイプで

私がなぜ苦しかったか………

ということが

少し客観的に捉えられたので

それは、この章を読んだ収穫でした。

 

 

ホリエモンの論調としては

「投資型」になることを提唱しています。

 

ただ、個人的には「投資型」になろう!なりたい!

と手放しには思えませんでした。

 

 

この違和感が何なのか、まだうまく言語化はできていませんが。

 

  • 第五章 会社はいますぐ辞められる

このタイトルについてはノーコメントでいきたいのですが

第三章で

 

学びとは「没頭」である

 

という言葉があったので

 

最終章で語られる

 

「好きなこと=遊び」を仕事にしよう

 

という自己啓発書の常套句が少しだけ腑に落ちました。

 

「遊ぶ」「働く」「学ぶ」を一緒にするというのは、

それぞれの間に区切りを設けないということだ。

お互いがシームレスに移行していく。あるいは、一つのアクションが、

遊びとも、仕事とも、勉強とも解釈できる。

そのような状態を、僕は「遊び倒す人生」だと考えている。

 

ということだそうです。

 

自分がそれを出来るとは思っていませんが、

”それが出来るヒトがこの世にいる理屈”はよく分かりました。

 

私は、有名人の中では池上彰さんと村上春樹さんが好きなんですが

この2人なんてまさに、

「遊ぶ」「働く」「学ぶ」を一緒にする

が出来るヒトなんですよね。

 

会社にも、結構このタイプの人はいます。

このタイプを突き詰めていった会社の先輩たちは

起業・独立していると思います。

 

だから

「好きなこと=遊び」を仕事にしよう

を実現している人が存在することは知っていました

それが実現できる”理屈”はさっぱり分かっていませんでした。

 

でもここに

「遊ぶ」「働く」が実現できるのは「学ぶ(=没頭する)」があるからだという

説明を受けて、やっとそれが実現できる”理屈”が理解できました。(今更…)

 

 

<結論>

好きな事を「学ぶ(=没頭する)」を突き詰めると、何かの「専門性」が身につく。

その専門性を誰かが求めてくれて、かつ、希少性があれば

結果的に好きな事で「仕事」が得られる。

 

 

なんだなー、と私はやっと理解しました。

 

だからよく自己啓発本に書いてある

「遊ぶ(好きな事をやる)」が「働く」になるよーっていう説明は

キャッチーだけど不親切だと思いました。

 

大前提として、

「遊ぶ」=「学ぶ(=没頭する)」でないといけないし、

没頭することで自分の希少価値を高めないと仕事には決してならないと思いました。

 

この没頭の度合い・夢中になる度合いが生半可だと意味がないのだと思いました。

どうなれば生半可じゃないと言えるかというと、

人の役に立つレベル、人から求められるレベルに到達したら

初めて生半可ではないと言える、つまり、仕事になるのかなーと

個人的には解釈しました。

 

「遊ぶ」「働く」「学ぶ」を一緒にする

 

言うは易く行うは難しですね。

でも、めちゃくちゃ憧れます。

 

 

  • さいごに

今回、堀江さんの本をまじめに一言一句読んでみたら(聴いてみたら)

立ち読みでは気づけなかったような気づきがたくさんあって

とっても有意義でした。

 

私ももっと人生の中に「学ぶ(=没頭する)」時間を増やしていきたいなー

前向きに思えたことが大きな収穫でした。